ミース・ファン・デル・ローエ
サッカーワールド・カップまで、一ヵ月を切りました。日本での出迎え体制について、日々新聞・テレビなどで目にします。そんな中、先日、中田英寿選手が、海外から来たサポーターのためのインフォーメーションセンターを東京に開設したニュースが流されていました。お洒落なインテリアで、カラフルな椅子が目を引きました。
そういえば、以前中田選手の出演していたコマーシャルで、たくさんの椅子が登場してきたのを思い出しました。あれ、じっくり見ると有名なデザイナーや建築家のデザインした椅子が登場しているんですよね...そして、最後に、中田選手が腰を降ろす椅子...それが、建築家ミース・ファン・デル・ローエがデザインした椅子、「バルセロナ・チェア」なんですよね。そんなわけで、今回は、建築家ミース・ファン・デル・ローエを紹介しようと思います。

Knoll製 バルセロナ・チェア
ミース・ファン・デル・ローエ略歴
[Mies van der Rohe] (1886〜1969)![]() 1886年ドイツのアーヘン生まれ。父親は、小さな石工の店を所有していた熟練石工でした。ミースは特に建築のトレーニングを受けていません。父親の工房で建築現場経験を積んでいき、土木と実業学校を卒業後、家具店でしっくい装飾をデザインしていました。1905年に、ベルリンで建築家ピーター・ベーレンスのスタジオで働いた後、1921年に独立し、オフィスビルと別荘を設計しました。 ミース・ファン・デル・ローエの設計の特徴は、ガラスと鉄骨(いわゆる「骨と表皮」)の高層オフィスビルです。 1926年には、シュツットゥガルトのWeissenhof住宅団地を設計。1930年からに1933年までバウハウスで教鞭をとり、校長を勤めます。 1929年には、バルセロナの国際博覧会用のドイツパビリオンを設計し(このパビリオンのためにデザインされたのがバルセロナ・チェア)、有名なブルノ別荘(1928-30)の設計も同時に行っています。 ![]() バルセロナの国際博覧会用のドイツパビリオン ![]() 1938年、ミース・ファン・デル・ローエは、ナチスが強力になっていくドイツから逃れ、アメリカ合衆国へに移住します。ここで彼は、「国際スタイル」の代表者として歓迎されます。シカゴで設計室を開き、同年イリノイ工科大学(I.I.T)で建築部の部長になりました。1940年のキャンパスの構築の際には、特有の構造や大きな窓ガラスに基づいた設計を行っています。その後の代表的な建築としては、イーディス・ファーンズワース邸(プレーノー、イリノイ、1945―50年)、I.I.T.のクラウンホール(1950-56)、シカゴのショーア湖の通りの上の高層の居住の建物、ニューヨークのシーグラムビル(1954―58年)、ヒューストンの美術博物館(1954)、またメキシコシティのバカルディの建物(1957―61年)、ベルリンの新しいナショナル・ギャラリー(1962-68)があります。 ミース・ファン・デル・ローエは、英国建築家金メダル、アメリカン・プレジデントの自由勲章を受けています。 「Less is more(より少ないことは、より豊かなことである)」「神はディテールに宿る」など多くの名言を残しています。 |
![]() バルセロナ・チェア | ![]() ブルーノ・チェア | ![]() MRチェア |
ミース・ファン・デル・ローエに関する書籍
| ミース論 | ||
| ミース・ファン・デル・ローエの戦場―その時代と建築をめぐって 田中 純 (著) | ||
| ミースという神話―ユニヴァーサル・スペースの起源 八束 はじめ (著) | 近代建築の代表といわれ、しばしば神話的にさえ語られるミース・ファン・デル・ローエだが、決してモダニズムにこだわった訳ではない。ミースの建築家としての活動を多岐にわたりより多くの角度から取り上げる。 | |
| ミース再考―その今日的意味 SDライブラリー〈13〉 ケネス フランプトン (著),その他 単行本 (1992/05/01) 鹿島出版会 | すべての建築課題を、最も明解な、最も基本的な形態ないし状態へ還元し、その作品をそれ自体として見て、その内なる構造を見て、そしてその時代を具現し作品を特徴づけている、ミース・ファン・デル・ローエの21世紀を築く建築デザインを紹介。 | |
| 巨匠ミースの遺産 山本 学治 (著), | 山本学治氏の文章は、わかりやすく、いろいろ気付かせてくれます。ミース・ファン・デル・ローエのことを知りたかったら、まず... | |
| ミース・ファン・デル・ローエ SD選書〈204〉 平野 哲行 (翻訳) 単行本 (1988/04/01) 鹿島出版会 | この本は、著者が長い間、研究経験したり,感銘したミース・ファン・デル・ローエの言葉や作品を、諸説と評論を加えながら伝記的にまとめている。ミースの建築哲学と建築形態の考え方を新たに理解しようとする良き入門書。写真図版235点収録。 | |
| 洋書 | ||
![]() | Mies van der Rohe:Stuttgart,Barcelona and Brno:furniture and architecture Ludwig Mies Van Der Rohe (著),その他 ハードカバー (1999/02) Skira –Berenice | 初期の作品である、シュツットゥガルトの家・バルセロナのパビリオン・ブルノ邸で、ミース・ファン・デル・ローエがデザインした建築や家具を写真とイラストで紹介。 |
![]() | Fear of Glass–Mies van der Rohe’s Pavilion in BarcelonaJoseph Quetglas(著), その他 ペーパーバック Birkhauser | 1929年にバルセロナの世界展示で組み立てられたドイツのパビリオンは、印象的な構造および近代建築の最も際立った一例でした。この本では、著者が、構築を囲む様々な建築上・歴史上・文化的様相を解釈して、建物への活発で明快なアプローチをとります。 |
| Mies Van Der Rohe:Barcelona Pavillion De Sola-Morales Ignasi (著) ペーパーバック (1993) Gustavo Gili | バルセロナのパビリオンを紹介。 | |
| Mies Van Der Rohe Pavilion Mies Van Der Rohe Foundation ペーパーバック (1994/04) Mies Van Der Rohe Pavilion | バルセロナのパビリオンを紹介。 | |
| Mies Van Der Rohe,Farnsworth House:Weekend House/Wochenendhaus Werner Blaser (著) ハードカバー (1999/11) Birkhauser Boston | ファーンズワース邸を紹介。 1945-50に建てられた、イリノイのファーンズワース邸。この建物は、川の土手上に位置していて、鉄骨とガラスの構造で明瞭な比率のもとに、周囲の景観と強く結び付いてい造られています。 | |
| Mies Van Der Rohe –Lake Shore Drive Apartments Werner Blaser (著) ペーパーバック (1999/09) Birkhauser Verlag AG | ショーア湖の高層のアパートを紹介。ミースが、1948-50の2つのアパート・タワーを建造しました。直行する鉄骨とガラスのタワーは、26階建ての高さです。 | |
![]() | Mies Van Der Rohe:Crown Hall Werner Blaser (著) ハードカバー (2001/06) Birkhauser Boston | クラウン・ホールを紹介。 |
![]() | New National Gallery,Berlin (Architecture in Detail) Maritz Vandenberg (著),Ludwing Mies Van Der Rohe (著) ペーパーバック (1998/06) Phaidon Press | ベルリンのナショナル・ギャラリーを紹介。 |
| Ludwig Mies van der Rohe:The Tugendhat House Daniela Hammer-Tugendhat (編集),Wolf Tegethoff (編集) ハードカバー (2000/03/15) Birkhauser Verlag | The Tugendhat Houseを紹介。ブルノ(チェコ共和国)のTugendhatハウスは1928年から1930年までミースによって計画され建てられ、彼の傑作の1つだけでなくヨーロッパの近代建築の最も重要な建物のうちの1つと見なされています。 | |
| Mies in America Phyllis Lambert (編集),その他 ハードカバー (2001/06) Harry N. Abrams | アメリカ亡命後の彼の作品を再評価した重要な1冊。新しい調査による膨大なデータの中から、初出のスケッチやコラージュ、写真、プロジェクト資料、さらに関係者による証言を満載。この建築家の偉業を斬新で独創的な切り口でとらえた、これまでとはひと味ちがう「ミース論」が披露されている。 | |
![]() | Mies Van Der Rohe in Berlin Terence Riley (編集),Barry Bergdoll (編集) ハードカバー (2001/06/01) Museum of Modern Art,New York | ベルリンでの仕事を紹介。 |
| Mies Van Der Rohe at WorkPeter Carter ペーパーバック (September 1999) Phaidon Press | 1974年に最初に出版された本のペーパーバック再版。ニューヨークのシーグラムビルおよびシカゴの湖ショーア駆動アパートを含む、ミース・ファン・デル・ローエの最も有名な建築上のイデオロギーを徹底的に調査。 | |
![]() | 2nd Mies Van Der Rohe Award for Latin American Architecture Actar ペーパーバック (2001/08) Actar | |
| The Artless Word:Mies Van Der Rohe on the Building Art Fritz Neumeyer (著),Mark Jarzombek (翻訳) ペーパーバック (1994/05/30) The MIT Press | 「重大なミース学者のための、そして現代ドイツの推移に一般に興味を持っていたもののための不可欠のもの。」ミース・ファン・デル・ローエの建築が上手にドキュメント化されています。 | |
| The Presence of Mies Ludwig Mies Van Der Rohe (著),Detlef Mertins (編集) ペーパーバック (2000/08/15) Princeton Architectural Press | 今世紀の最も重要で最も有力である建築家の一人ミースは、崇敬と非難の対象となっている。この論争好きな建築家の作品を新鮮に見る、エッセイのコレクションです。 | |
![]() | Looking for Mies Ricardo Daza (著) ペーパーバック (2000/05/15) Birkhauser Verlag | 鉄骨とガラスによる建物の写真から、彼のスタンスおよび彼の注視点、人となりを推測していきます。 |
| Mies Van Der Rohe Auroa Cuito (編集), Cristina Montes (編集) ハードカバー (2002/09) teNeues Publishing UK Ltd | ||
![]() | West Meets East-Mies Van Der Rohe:Mies Van Der Rohe Werner Blaser (著), Johannes Malms (著) ハードカバー (2001/03) Birkhauser Boston | 中国と日本の従来のアーキテクチャーとミースの構造の関係を示しています。豊富で印象的な写真で例証され、調和のとれた建築物が、建築術の知恵および感度によって、境界を超越することができるか示しています。 |
![]() | Mies Van Der RoheWerner Blaser ペーパーバック (1997/04) Birkhauser Verlag | |
![]() | Mies Van der RoheYehuda E. Safran ペーパーバック (2001/04) Gingko Press,Inc | ミース・ファン・デル・ローエの空間の構成の熟達は今日でも無類です。グロピウスとル・コルビュジエによって影響を受け、グラス、鋼、鉄およびコンクリートに大きなインスピレーションを見出しました。建築家ミースの全作品を、包括的に分析し、21のキーになる作品の詳細を提示。 |
| Mies Van Der Rohe Jean Louis Cohen (著) ペーパーバック (1995/11/09) Spon Press | この不可解で魅惑的な建築家の経歴と建物が初期の仕事から図表にされています。後の最も有名なシカゴ、デトロイト、モントリオールおよびニューヨークの仕事。建築家の詳細からのオリジナルの実例まで。 | |
![]() | Twentieth-century Museums ILudwig Mies Van Der Rohe,Luuis Kahn and Richard Meier ハードカバー (1999 /07/29) Phaidon Press | ミースの新国立絵画館、カーンのキンベル美術館およびメイヤーの博物館を考察し、成功した内部スペースを備えた建物を設計する際に、建築家によってとられたアプローチの類似性および違いを検討している。 |
ミース・ファン・デル・ローエに関するサイト
| Great Buildings Online -Ludvig Mies van der Rohe | Barcelona Pavilion,Crown Hall, Farnsworth House,H. Lange House,Lake Shore Drive Apts,New National Gallery, Seagram Building,Tugendhat House ( Brno), Weissenhof Apartments (Stuttgart)の紹介、写真や3Dで見ることができる。 |
| Mies van der Rohe Foundation -Barcelona | バルセロナにあるミース財団のホームページ |
| Barcelona Pavilion | バルセロナのドイツパビリオンを3Dウォークスルーで楽しめる。 |
| UM-VRL: Barcelona Pavillion | 3Dによるバルセロナのパビリオンの紹介など。 |
| Graham Resource Center | |
| 860-880 Lake Shore Drive Apartments | Lake Shore Drive Apartments (ショーア湖の高層のアパート)を紹介。 |
| Mies van der Rohe in Berlin (Exhibition) | |
| Mies in Amerika (Exhibition) | |
| Biography | ミースのバイオグラフィー |
| All buildings and projects by Mies van der Rohe | |
| Kleiner Streifzug durch sein Werk bei TU-Harburg | |
| Mies van der Rohe at Artcyclopedia.com | |
| Mannheimer Morgen,Dec. 4,2000:Mies van der Rohe’s Model for the National Theater Mannheim | |
| バウ・ハウス関係 | |
| BAUHAUS Dessau | デッサウのバウ・ハウスのホームページ |
| BAUHAUS-Archive in Berlin | バウ・ハウスの工房でデザインされた建築やプロダクト、グラフィックなどを見ることができます。 |
| Stiftung Masters’Houses in Dessou | デッサウでのバウ・ハウスの様子を見ることができます。ミースのデザインした椅子も見ることができます。 |









































